ワクチン・フィラリアVaccine・Filariasis

狂犬病予防注射とは?

どのような病気に処方されるのか?

皆様の中には、日本には狂犬病の発生がないから、注射する必要はないとお考えの方も多いのではないでしょうか。日本は、周辺を海で囲まれた島国ということもあり、確かに世界の数少ない狂犬病清浄国となっています。
他の清浄国や地域をみても、島国や半島など、海に囲まれた地域が多いと言われています。

しかし、一度その閉鎖空間に狂犬病の発生をみると、日本のような狂犬病予防接種率のまだまだ低い国では、たちまち蔓延することが危惧されています。
例として、エキノコックス症が日本に侵入した経路は、流氷に乗ったキツネが北海道に漂着し、キタキツネを介してエキノコックスの侵入があったことが、報告されています。一部の犬に感染をおこし、人間への感染被害も毎年報告されています。ロシア極東地域では狂犬病発生率も高く、前述のエキノコックスのように狂犬病が入ってこないとは言い切れません。

また、狂犬病を保菌する動物は犬だけではなく、コウモリ、アライグマ、キツネやネコまでも感染動物となり得ます。このような感染動物が不法輸入動物として日本に持ち込まれる可能性も非常に高いと言われています。
世界で年間6万人の死亡が報告されているなか、感染すると100%致死といわれている病気の最大の予防と蔓延防止策は、実は皆様のワンちゃんの狂犬病予防注射の積み重ねによるものだということを、ぜひご理解ください。

狂犬病予防接種を受けましょう

生後91日以上の犬は、狂犬病予防法により、飼主には「犬の登録」と毎年1回の「狂犬病予防注射」が義務づけられています。
市や町への登録に際しては、登録手続きの代行も行っています。
注射したから良いのではなく、しっかり登録をしましょう。

生後91日以上

1回目

2回目投与以降

毎年春に

狂犬病予防接種を受けましょう

混合ワクチンとは?

混合ワクチン

幼齢時には、母親の初乳の飲み具合や初回接種の時期により、2~3回の混合ワクチン接種が必要となり、以降は年1回のワクチンを継続します。

ワクチンの種類や接種の方法については、過去にワクチンアレルギーの経歴のある場合など、少し変則的になるケース(アレルギーを抑える薬を予め接種または服用する方法など)もあります。

混合ワクチン

なるべく午前中の接種をおすすめしています

アレルギー歴があったり、初めての場合は時間に余裕をもってご来院ください。
当院では、ペットホテルのご利用や避妊・去勢手術を実施する際には、混合ワクチンを1年以内に接種してあることが前提となりますのでご確認ください。
ワクチン接種時には、接種証明書を発行し、ご希望の方は次回の接種時期をメール、またはお葉書でご案内させていただきます。

混雑した病院の待合室がご心配な場合は、木曜日の静かな予防クリニックをオススメします

アレルギー歴があったり、初めての場合は時間に余裕をもってご来院ください。
当院では、ペットホテルのご利用や避妊・去勢手術を実施する際には、混合ワクチンを1年以内に接種してあることが前提となりますのでご確認ください。
ワクチン接種時には、接種証明書を発行し、ご希望の方は次回の接種時期をメール、またはお葉書でご案内させていただきます。

フィラリア予防とは?

フィラリア予防(猫ちゃんも必要です!)

埼玉県では、統計的に4月下旬から12月まで、蚊の発生が確認されているようです。この期間はしっかりとお薬を使って予防しましょう。お外に出ないワンちゃんもネコちゃんも予防が必要です。ネコちゃんは検査ができませんので、首筋の辺りにつける滴下タイプのお薬で毎年予防が必要です

フィラリア予防

薬はいつから?

蚊が出始めてから1ヵ月以内に予防開始し、蚊がいなくなってから1ヵ月まで続けましょう。
予防期間に余裕をみて、5月上旬から翌年1月までを投薬期間としておすすめします。

血液検査は必要?

成犬のフィラリア予防開始時には、安全のため血液検査を実施します。
当院では、成虫検査(ELISA法)と子虫検査(フィルター法)の2通りの方法でフィラリア感染の有無を確認し、投薬トラブルを防ぎます。

薬の処方について

毎月1回薬を与えていただきます。飲ませやすい形状をお選びください。ほぼ体重の安定している成犬であれば予防期間中のお薬をまとめて処方可能です。
しかし、幼齢など体重変動が大きいと予測される場合は、1ヵ月数単位での処方となります。また、1年間予防効果の持続する注射タイプもあります。それぞれのスタイルに合わせて選択してください。
フィラリア症は、お薬を安全に上手に使って、確かな予防をしましょう。フィラリア検査の時期には、各種健康診断もおすすめしています。

ノミ・マダニ予防とは?

ノミ・マダニ予防

被毛をかきわけて皮膚に直接たらすだけのスポットオンタイプと被毛が濡れずに即効性のある錠剤タイプで予防します。

シャンプーや水浴の影響がほとんどなく、1ヵ月以上予防効果が持続するので安心です。

寄生するとノミ・ダニのアレルギーを起こしたり、他の寄生虫や感染症を媒介することがあります。
よって、駆除よりも寄生を予防することが大切です。

ノミ・マダニ予防

猫エイズワクチンとは?

猫エイズワクチン

猫エイズとは、人のエイズと同じように病気に対する免疫力が失われ、死に至る怖い病気です。今までの予防は、感染猫との接触(ケンカなど)を避けることが最善とされていました。
しかし、ついつい外出してしまう場合や、同居猫が多くその中の一頭が実は感染していたり、完全な接触回避が困難なケースも多く、ワクチンの有用性が期待されています。
※すでに感染している猫にはワクチンの効果はないとされています。

また、感染の可能性がある猫の場合は、事前に猫エイズ検査を実施し感染の有無を確認します。
※猫エイズがヒトやイヌに感染したという報告はないようです。

猫エイズワクチン